皆さま、こんにちは。EBISU・パートナーズ・ジャパンの平出でございます。

今回、メンバーのページで記載した代表プロフィールの詳細について記載させて頂きます。情報量が多いため、キャリアの中で、サラリーマン時代と起業後のコンサルティング事業編とコワーキングスペース事業編の3記事に分けて記載させて頂きます。

私が過去のキャリアでどんな業務を経験して、その際、何を感じ学んだのかを記載させて頂きます。

 

【主な職歴】

2007年4月〜2013年12月大同生命保険株式会社(SE、システム企画、営業実績管理・分析、支社事務)
2014年1月〜2014年9月株式会社神戸物産(経営企画・M&A)
2014年10月〜2016年10月株式会社インフキュリオン(決済系コンサル)
2016年11月〜2018年9月株式会社メディカルクリエイト(医療系戦略コンサル)
2018年11月〜現在EBISU・パートナーズ・ジャパン合同会社設立(起業。プロジェクト案件の人材マッチング事業・経営コンサルティング事業を運営)

【キャリア詳細】

■大同生命保険株式会社時代

新卒で入社をした大同生命時代を振り返りますと、総じて見ると、大企業の本社・営業本部・支社・子会社といった、全てのカテゴリの部署に所属できたことで、大企業が1年を通してどの様な運営を行っているのかを把握することができました。また、大企業という企業文化や従業員のパーソナリティを把握することができたことで、大企業のお客様と仕事をすることが増えた今となっては、非常に意義のある経験となりました。

ちなみに、大同生命保険株式会社での所属部署は下記になります。

2007年4月〜2009年3月T&D情報システム(大同生命のシステム子会社。出向です。)

2009年4月〜2011年3月システム企画部システム企画課(大同生命本体へ復帰。)

2011年4月〜2013年3月近畿地区営業本部(代理店である税理士の保険販売実績管理、等)

2013年4月〜2013年12月北海道支社(支社事務)

 

初配属は子会社であるT&D情報システムへ出向し、SE(人事システム担当)業務と品質管理プロジェクトに携わりました。T&D情報システムでは、構築するシステムについてシステム障害(特に顧客影響)が発生しないことに細心の注意を払っていましたので、とにかく上司からの、仕事の進め方に対する指導、ミスへの言及が厳しかったです。当然、上司へのレビューの機会も多く、上司とのミーティングで、私の作業内容が正当なものであることを上司に判断するために用意しなくてはいけない資料が何であるかを考えてミーティングに臨む必要があり、ビジネスで大事な相手目線を養うことができました。また、ビジネスマンとして、厳しい指導にも耐えられる強靭なメンタルも手に入れました。なお、人事システムでは、福利厚生施設の閉鎖対応や給与・賞与に関わるシステムの改訂、その他、毎月定例の給与データの処理対応等を行っておりました。また、2年目の後半で、当時CMMIの目標レベルを達成するための審査要件に、システム開発中の必要ドキュメントが正しく作成され、しかるべきドキュメントフォルダへ保存されているか、等のチェック要件があり、社内の品質管理水準を確認し改善を促すための品質管理プロジェクトに携わりました。細かく指摘事項を起票したうえで各開発チームのリーダーの方々とコミュニケーションをさせて頂きましたので相当煙たがられましたが、開発側の生の声(忙しすぎてドキュメント作成にまで手が回らない・・等)が聞け、システム全体が抱える課題を感じることが出来ました。また、この時初めて、各開発チームから選抜されたメンバーで構成された社内プロジェクトに携われて、普段、業務で関わることがなかった方々と同じチームで仕事をするプロジェクト活動が新鮮に感じられ、プロジェクトチームでの業務に魅力を感じました。

2009年4月からは大同生命本体に復帰し、システム部署の代表組織であるシステム企画部に異動しました。当時は2008年に発生したリーマンショックの影響で、全社経費の削減が推奨されており、システム部門としてはシステム経費の削減が課されていました。その実行担当に私が任命され、経費削減を遂行しました。特にインパクトが大きかったものとしては、支社の事務センター・総務課からのプリンター・スキャナー等のOA機器の増設申請でした。経費削減のため依頼支社(場合によっては、子会社T&D情報システムのOA機器管理部署)へ現在のOA機器設置状況をヒアリングし、支社運営に必要なOA機器等の配置基準を記載したマニュアルをもとに、現状で必要なOA機器は満たされているのかを確認し、満たされていればお詫びをしながら却下の旨を連絡するといった部門間折衝をしておりました。支社側に納得してもらうための伝え方・説明内容(昨今の情勢を踏まえ全社として経費削減の方針であることや、他支社も同様に対応していること、等を説明)に特に神経を使いましたが、相手の納得解を得るための交渉力を磨くことが出来ました。イレギュラーケースに対応するために、部署としての内規も作成しました。その他では、当時、保険業界で問題となっていた保険金未払い問題等への対応で、部門・支社で使用するドキュメント保管サーバーに資料を保存する機会が増えており、サーバー容量が足りないので増設して欲しいという要望が他部門から多く寄せられていました。サーバー拡張もかなりの費用が発生するため、現状のサーバー内の保管状況を、各部署の担当者の自席を訪問してPCを確認させてもらいながら、現状の容量の範囲内で運営する方法を指南させて頂きました。その他では、システム資源の管理のため、オンラインシステムでほとんど使用されていないシステムをトランザクションの稼働件数をもとに特定(Excelでの稼働状況のデータ分析を実施)し、所管部署に利用状況をヒアリングしたうえで、役員報告会資料として取りまとめ、廃棄の承認を得る対応を行ったりもしました。上記のように、各部署・各支社の方と関わりを持つことが出来たため、社内人脈はとてつもなく広がり、本社組織に所属すること、そしてシステムが企業の経営に与えている影響力の高さを体感しました。

2011年4月からは大同生命の近畿地区営業本部に異動し、大同生命のビジネスパートナーである税理士の加盟機関である税理士協同組合の方々と仕事をさせて頂きました。組合に所属する税理士の、大同生命商品の販売実績に応じて褒賞を提供する施策を税理士協同組合で展開しており、所属する税理士ごとの販売実績データの集計・管理・分析を私が担当しておりました。また、冬頃になると次年度の上記褒賞施策に対する予算の策定支援もさせて頂きました。ビジネスパートナーとのリレーションシップを深めるための取り組みについて多くの経験ができ、今の営業活動に活用できています。

2013年4月からは大同生命の北海道支社(本部)に異動し、支社事務の仕事をさせて頂きました。保険契約者に記入して頂いた保険契約書類について、記載上の不備が無いかをチェックし本社の契約審査部門へスキャナーで送信したり、約款が改訂された際の支社在庫の差し替え、営業担当者からの、お客様の現在の契約状況の照会への対応、支社内研修のセッティング、等の業務をしました。業務で使用する知識が、急に保険色が強くなり、保険商品の特徴を覚えたり、契約書類のチェック上で注意すべき点を事務マニュアルで確認したりと新鮮でした。また、北海道エリアには帯広、釧路、北見、等の営業所があり、北海道支社(本部)は他の営業所を統括する役割を担っていましたが、営業所には本社組織にはいないような個性が強い営業所長がいらっしゃり、同じ会社でもこれほどまでにカラーが異なる人がいるのか、と驚かされました。なお当時、NHKのプロフェッショナルというその道のプロのドキュメンタリー番組が好きでよく見ていたのですが、大同生命内での人事異動によって色々な職種を経験する中で、自分は一体何者なのか分からなくなり、自分の強みを確立したい想いと、マニュアルに沿って行う業務ではなく、組織を動かしていける企画系の業務に携わりたい想いで、事業会社の経営企画部門・コンサルティング業界に絞って転職活動を行い、兵庫県にある株式会社神戸物産の経営企画部門(M&A部門)に転職することにしました。

■株式会社神戸物産時代

2014年1月から神戸物産の経営企画部門(M&A部門)で勤務を始めました。M&Aの業務としては、信用調査機関が配信する倒産情報を日々チェックして買収候補先企業のリサーチをし、めぼしい企業があれば弁護士事務所へオファーレターを出したり、電話での状況確認をしたりしていました。また、M&Aのアドバイザリー会社や仲介会社の担当者と度々M&A案件に関してコミュニケーションをさせて頂く機会がありました。買収候補先の工場へ現地調査に伺ったこともありました。どんな設備があり故障していないのか、立地はインターチェンジからどれくらいの距離にあるのか、地下水の利用および排水に困難な状況はないのか、環境上のリスクがないのか、等、買収資産に対する事前調査を事前に実施して現地訪問を行いますが、様々な視点を持ち合わせて買収資産をチェックする点が非常に興味深く、とにかく学びの連続でした。また、M&A業務に限らず、会社の新規事業立ち上げフェーズにおける情報収集として、とある社団法人の役職者へヒアリングをしに行ったり、業界セミナーに参加したり、取引先の営業担当者から提案を受けたりしてビジネスの可能性をリサーチ等、しておりました。社外の企業との接点が多く、経営に与えるインパクトが大きな部署であったこととコスト削減を目的に、信用調査機関がサービスとして提供している取引候補先企業の格付け(点数化)機能を自社で独自開発するという取り組みを行い、私が左記の担当に任命されExcelを活用して機能を構築しました。サンプルとして複数社でテストしたところ、当初から、信用調査機関が出す得点とほぼ同じ点数が出ましたので、構築初期段階としては成功したのではと思っております。すべては記載できませんが、事業会社の経営企画部門でどのような業務を行っているのかを理解するためには非常に有意義な期間でした。また、社外の方や会長・社長との接点が多く、部署内でメールの書き方、言葉遣い等のビジネスマナーを徹底的しておりました。それが今の私にとって非常に財産となっております。一方で、当時は29歳で、コンサルティング業界に強い転職エージェントから30歳を超えるとコンサルティング業界の採用ハードルが高くなることを聞かされており、コンサルティング業界への興味が強かったため転職を決意しました。

■株式会社インフキュリオン時代

2014年10月からインフキュリオンでコンサルタントとして仕事を始めました。JCB出身者が立ち上げたコンサルティング会社でしたので、決済分野に強みがありました。最初のプロジェクトは、エンド企業である大手小売企業の金融事業参入(新規プリペイドカード発行)プロジェクトで、左記で稼働する決済システム(主なものとしてプリペイドカード決済システム)を提供するシステム会社へのPMO支援という形で私はプロジェクトに携わりました。フェーズとしては、要件定義~リリース、保守までの一気通貫で携われました。毎週の定例会・分科会に参加して、議事録を作成、課題管理表へ反映し、プロジェクト内の全関係者へ展開すると同時に、システム会社へ1週間の動きを整理した資料の提供・認識合わせミーティングの開催、エンド企業が参加する全体定例に向けた資料作成等をしておりました。とにかくミーティングの数が多く、さらに1回あたりのミーティング時間が長かったため、議事録作成が地獄の様に大変でした。特に、決済分野の知見があまりなく、プロジェクトの肝となる部分もよくわかっていなかったので、文書作成に多くの時間を費やしました。ベースとなる業界知識が不十分な状態でミーティングに参加しても会話が理解しきれず議事録作成に苦しむことを体感しました。なお、当時、会計分野に興味があったため上司に意思を伝え、決済システムで生成される会計データと小売企業側で処理される会計項目のマッピングを主担当として対応しました。決済業務に関する会計処理を把握して、システム側のこの精算項目からはこの様な内容のデータが含まれるので、小売企業側ではどの会計項目が該当するのか、といったコミュニケーションを続け要件定義をし、開発・テストは開発部隊へお任せし、テスト検証をしました。先述のPMO業務とは別に、自身の担当領域を持ちバリューを発揮できたことは貴重な経験となりました。なお、この企業間のデータ項目マッピングの業務は、独立後の保険会社へのIFIRS導入支援時にも活用できました。自分の築きたいキャリアに対する意思を他者へ表明することの大切さを実感しました。上記プロジェクトは1年4か月ほどアサインした私にとって長いプロジェクトでした。なお、次のプロジェクトとして上記の決済システムを小売企業だけでなく他社へも広く利用してもらうための営業支援をしました。営業先のターゲット企業は大手メーカー、大手航空企業でしたが、新規でプリペイドカードを発行した場合の、導入会社にもたらすビジネス機会、本業へのマーケティング効果、取得できる情報面、競合他社の状況、関係する法律、事業計画、等を整理して営業資料へと仕上げました。ターゲット企業の業界をリサーチし、資料のストーリーを考え、資料に落とし込んでいく過程(このページは相手に何を伝えたいのか、資料全体の中で、このページを差し込む意味は何なのか、その内容としてこの表現でいいのか、を徹底的にメンバー間で議論しました。)がコンサルタントとしての基礎を磨く貴重な経験となりました。余談ですが、航空企業の業界リサーチをした際、海外の航空企業のマイル活用事例を調べており、その際、多くの英語で書かれたウェブサイトを拝見しましたが、記事によって記載されている内容が違っており、ただでさえ英語に苦手意識があるのに内容が異なるとなってだいぶ混乱させてもらいました。社内の、海外大学を卒業したメンバーにヒアリングしたところ、海外の文献は適当に書かれているものもあるので注意が必要とのことで勉強になりました。その他で、通信キャリア企業の金融子会社のコールセンターにお客様から寄せられた声を種類分けし、分析および改善策を資料に取り纏める業務も担当しました。これですべてではありませんが、上記のようなコンサル業務を経験できたことで、コンサルタントとしてのイロハを学べたと同時に、起業後は、インフキュリオン時代のコンサル経験があったからこそアサインさせてもらえるプロジェクト数が一定数ありましたので、非常に忙しかったですが大変貴重なキャリアとなりました。なお、当時、社会インフラとも言える医療業界(病院、クリニック、等)に興味があり、その業界でコンサルティング業務を行いたいと考えて、医療分野でコンサルティングサービスを提供している株式会社メディカルクリエイトへ転職することにしました。

■株式会社メディカルクリエイト時代

2016年10月からメディカルクリエイトで医療系コンサルタントとして仕事を始めました。メディカルクリエイトはマッキンゼー&カンパニーの出身者が立ち上げた医療分野に特化したコンサルティング会社で、科学的分析(数値をファクトに戦略のストーリーを構築する)によるコンサルテーションを実践していました。主担当として担当した案件は、赤字病院に対するハンズオンでの再生支援でした。病診連携の重要性が病院経営にインパクトをもたらす状況にありましたが、クライアント病院とクリニックの関係性が悪かったことで、クリニックからの紹介がもらえないという、病院経営上、大きな課題がありました。また、医師、コメディカルの人件費がどんぶり勘定な状況で、人件費に対する生産性が低いのではないかという仮説をもとに、経理部門、人事部門、医事課より生産性を算出するための必要情報を取得して診療科ごと・医師個人ごとの生産性を見える化し、全診療科の代表医師と面談を実施し、診療科ごとの課題・不満、等をヒアリングし、現状の確認と今後の赤字解消に向けた取り組みを説明しました。また、クライアント病院と周辺エリア病院との診療科別のシェアを算出・比較し、今後注力すべき分野を特定し、その他諸々のマーケティング情報を整理してアサイン後の3ヶ月で次年度事業計画資料を作成し、病院側へ納品しました。その後も、毎月1回、全診療科の代表医師と面談を重ねて医師へ危機感を醸成する取り組みを行いました。一方、悪化していたクリニック側との関係を改善するための取り組みを実施しました。具体的には過去3年間のクリニック別の紹介件数の推移を見える化して現状を把握し、担当部署へフィードバックすると共に、病院主催のセミナー・勉強会を開催してクリニックとの関係強化の機会を設け、その中でアンケートを実施し、病院に対する率直な意見を求めました。そこで抽出された課題を整理し、病院側へフィードバックすると同時に、課題ごとの改善に向けた実践を行いました。上記のような取り組みを行った結果、再生支援から1年後の段階で赤字額が半分に縮小しました。医療業界は労働集約型ビジネスなので、中にいる医療従事者・従業員の方の意識改革を行うことの重要性を理解しましたし、ビジネスパートナーとの良好な関係性を構築することの大切さを特に学びました。なお、上記再生支援と並行して精神科クリニックへの経営支援も行っておりました。クリニック側から毎月、対象月の患者さんの受診データを提供してもらい、一人の患者さんの来院状況を分析し、リピート率を向上させるためにはどの様な施策を打つのが効果的なのか、いくつか仮説を提示して、施策のいくつかを実践およびフィードバックしてもらい、さらに分析を加えて効果的な施策を特定する等の対応をしておりました。ご夫婦でクリニック経営をされていて、気難しい方々である旨の前評判があったため緊張感を持って業務にあたりましたが、分析結果をパワーポイントで整理して熱心にご夫婦に説明をしていましたら、ミーティングを重ねるごとに私の話を肯定的に聞き入れて下さり、前回提案してもらった施策を実際にやってみてこうでしたよ、と積極的に実践・フィードバックをして下さいました。お客様と良好なリレーションシップが築けることで、自分が提案した施策を実践してもらえ、結果もフィードバックして頂けるため、コンサルタントとしての仮説の精度がさらに高まり能力開発に繋がること、そして、その様なお客様に対してはより貢献したい気持ちが高まりさらにアウトプットの質が高まることでお客様からもさらに信頼を寄せて頂けるという好循環を経験でき、私にとっては貴重な成功体験となりました。すべては記載しきれませんが、上記のような案件を通じてコンサルタントとしての経験値が積めて充実していましたが、つい心のどこかで上司に頼ってしまっている部分があり、あと一歩レベルアップ出来ない部分が自分としては課題に感じていました。そうであるならば、独立して頼れる存在が無い環境に身を置いてレベルアップを図りたいと考えて起業することにしました。起業後の業務内容については次の記事で記載させて頂きます。

ここまでご覧頂き、ありがとうございました。